【その2】男の作業療法士が音楽療法の勉強会に参加してみた話

音楽
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こんにちは、金平です。

本日は、時間が空いてしまいましたが以前に参加した音楽療法講習会の感想をまとめます。

参加した講習会の主催は、音楽療法寺子屋エゾリスでした。こちらの団体は、北海道で音楽療法を学べる貴重な講習会等を運営されています。

前回参加時の感想もありますので、ご興味ある方は見ていただけると嬉しいです。↓↓↓

そんなわけで、前回に続いて、タイトルを【その2】としました。

講習会の概要は下記の通りでした。

【講師】スチュアート・ウッド先生

【テーマ】私たちの中にある「音楽」を生かそう ~Working with our own musicality~

【日時】2019年10月12日(土)13:00~17:00

【場所】北海道医療大学サテライトキャンパス

「男が音楽療法を学ぶ」っていいのでは?

気になる男の参加者数は?

前回の記事で、音楽療法講習会の男の参加者が私一人だけであったことを述べました。

さてさて、今回は何名であったか?

その気になる人数は、、、

、、

、、、

、、、、

どどどん!

2名!(筆者含む)

今回は、私のほかに、男性作業療法士の方が参加しておりました。

全体の参加者が40~50名程度であり、その中で私ともう一名の作業療法士は黒二点となりました。

たぶん重宝される男

講習会の参加者からみても、音楽療法を学ぶ人は女性が多い印象です。

そんな中で、音楽療法を学ぶ男は重宝されると感じました。

実際に、講習の中でも「貴重な黒二点の男性の意見としてはどうですか?」と話を振られることがあり、女性的視点と男性的視点で音楽について考えることもありました。

少し話が変わりますが、私が男性視点で音楽を用いるときに必要と考える点は歌唱時の曲のキーです。

“男性はどのくらいのキーだと歌いやすいか”、高齢者や若者でも歌いやすいキーに違いがあるように感じます。“男性が歌いやすく、そして女性も歌いやすい”、そんなキーを探すのがとても大切であると感じています。ですので、実際に低音なども発声しながら男性視点でキーを考えられることは“男”のメリットの一つといえそうです。

音楽療法の難しさ、工夫

音程をとるって難しい

“音程をとるって難しい”、、、ワークを通した感想です(音痴気味な筆者の課題でありますが、、、滝汗)

当日は、スチュアート先生が発声したメロディを反復して、音楽を創り上げていくワークが行われました。そこで何が難しいかというと、前述したとおり“音程をとること”です。

高くなったり、低くなったり、小刻みに変わる音程に合わせることに難しさを感じました。

ですが、そこが面白い点でもありました。

他の参加者の方と「音程!難しい!!笑」なんて話で盛り上がったりもしました。

音楽療法に参加する側の筆者の素人的視点としては、“面白おかしいメロディテスト”をされている感じがありました。全くできないほど難しくないけれども、ばっちりと音程に合わせようとすると難しい、そんな適度な挑戦感がありました。(もちろん、参加者にはばっちり音程がとれている人がたくさんいました)。筆者のような微妙な音楽療法素人にとっては、音程遊びが楽しい体験でした。

“音程”といった側面でみると、例えば「メロディテストをしますよ♪」なんてラフに用いると音楽は楽しい活動になりそうと思いました。

“音楽療法を用いる人”の側面では、技術として音程がとれる能力が必要であると感じました。

楽器を使わずにやるメリット

スチュアート先生は、集団で音楽を使うときは楽器を使わないことも多いと話されていました。

もちろん、音楽療法として構造化されたクライエントとの1対1の場面では、ピアノや打楽器など様々な楽器を使っているようです。

講習会での実際のワークで、主に使ったのは“声”と“クラップ”でした(トーンチャイムを使ったワークも少しありました)。

スチュアート先生が声でメロディを提示したのに対して参加者の声でハーモニーを重ねたり、ときにクラップを交えて音楽を創り上げていきました。

このような楽器を使わない形態に対して筆者が感じたことは、“グループに入りやすいし、難しい感じがしない”でした。

楽器を使うとなると、“難しそう”といった先入観が生じる気がするのです。

ですが、楽器も何も持たずに先生役の人が先頭に立っていると、“なんか音楽やってるんだ、自分も見に行ってみよう”、“ちょっと歌も真似してみよう”、“手拍子もしてみよう”と気軽な感じで参加できると思いました。

楽器を使わなくてもできる音楽は、参加者に気軽さを与えるものと感じました。そのうえで、音楽を用いる人には、楽器なしでできる活動のアイデアや応用力が必要であると思いました。

音楽性について

音楽的背景

座学では、音楽的背景についての話題があがりました。

その中で、セラピスト自身の音楽的背景を知ることも大切ではないかと問いかけがありました。

クライエントの音楽的背景を探りながら、音楽を用いるセラピスト。そんなセラピスト自身の音楽的背景はどういったものか?

この座学では、ディスカッションも交えながら、“どんな音楽を聴くと幸せな気持ちになるか・悲しい気持ちになるか”などを考えました。

ここで面白かった点は、歌ものを挙げた筆者だったり、クラシック曲を挙げた方がいたり、ラテン音楽を挙げた方がいたりしたことです。

軽音楽部だった筆者にとっては、“音楽”といわれると真っ先に歌入りの音楽が浮かびあがっていたのです。一方、他の参加者からはクラシックなどが挙げられていました。

幸せな気持ちになる音楽一つ考えても、それぞれのこれまでの経験によって様々なものがあるんだなあと感じました。

広い音楽性も大切

音楽的背景から繋がる話ですが、広い音楽性も大切であると感じました。

筆者は、クラシックやラテンに馴染みがなかったので、他の参加者の経験や想いを充分に感じることに難しさがありました。

「ヘンデルの〇〇って曲が、、」「チャイコフスキーの〇〇が、、」などに対して筆者は視聴経験が浅かったので想像することが難しかったのです。

音楽活動や音楽療法をする人には、療法的な側面を持たせるためにも広い音楽性持ってクライエントの経験を感じようとする態度が必要であると感じました。

英語

聞き取りくらいはできるようになったほうがいい

英語に関しては、筆者のこれまでの勉強に対する反省です。汗

スチュアート先生はイギリス出身でしたので、基本的には英語で講演されています。近藤先生と増澤先生が同時通訳してくださいましたので、講演内容の理解には全く苦しみませんでした。

しかしながら、英語で解説してくださったスチュアート先生の講演内容をそのまま英語で理解することが私には難しかったのでした。

スチュアート先生は、優しい英語でゆったりとした速さで話してくださいましたが、英語に対して不勉強な私は通訳なしでは十分に理解でませんでした。音楽療法では、文献などにおいても英語が多いので、聞き取りや読む力程度は身につけなければ、、と感じました。

音楽療法を勉強する上での障壁が英語になってしまうのはもったいないですもんね。英語の勉強は、基礎として必要であると思いました。

おわりに

ワークも交えた音楽療法の学びは、とても楽しいものでした。

音楽を療法的に用いるためには、自分の音楽的背景を知ること、音楽的技術を身につけることが必要であると感じました。

もしも、北海道での音楽療法の勉強会にご興味を持たれましたら次回の講習に参加してみるのはいかがでしょうか。

次回は、1月25日(土)に開催予定となっています。

次回テーマが“メンタルヘルスと音楽療法”であるため、精神領域で働く筆者としてはとても興味深くあります!

詳細などは、音楽療法寺子屋エゾリスのサイトでおっていくのがよいと思います。

記事を最後までお読みいただき、ありがとうございました。

またブログを読みにきてくださると嬉しいです。

では、また。

 

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