「給料ってどのくらいなの?」「作業療法士って給料いいの?」
作業療法士の私がよくきかれる質問です。
本記事では、20代前半作業療法士の給料について紹介します。
お金については、秘め事のように扱われることもありますが、生活していく上で大切なお話です。
若手作業療法士の給料事情の実際をお伝えします。
特に、これから作業療法士を目指す方や学生にとっては、なかなか聞きづらいテーマであると思いますので、参考にしていただけると幸いです。
作業療法士の平均年収などは?
作業療法士の平均年収を調べると、ネット上では420万円程度という情報が出回っています。
では、新卒者などを含めた20代の平均はどうでしょうか?
それも検索してみると、一般的には320万円~400万円程度といった情報が出てきます。
20代作業療法士の実際は?
20代作業療法士の年収の実際は、前述のようなネット上で出てくる情報と大きく変わりありません。
ただし、20代すべてではなく20代前半のみで考えると、上述の額よりも少々下がる印象です。
筆者や周囲の作業療法士の実際、就活時の求人などの見込年収額は300万円~380万円程度(手当等含む)に集中していました。(※北海道の場合。東京などの都会ではもう少し高めに設定されていることもあります)
就活時、ボーナスが5ヵ月分出る病院・施設などですと年収400万円を超える新卒者向け求人もありました。ですが、400万円を超える求人はかなり少なくレアでした。
給与明細の内訳は?
給与明細の内訳は、病院や施設によって様々でした。
ですが、周囲の作業療法士の情報や求人を比較しますと、下記の額が概ね当てはまるかと思います。
基本給:160,000円~220,000円程度
手当等:5000円~60,000円程度
支給額合計:170,000~260,000円程度
手取り額:160,000円~210,000円程度(※通勤手当等含む。家賃手当がしっかり出たり、残業代が加わるならもう少しよいかもです)
いわゆる病院勤務や施設勤務などの一般的な就活をしたならば、作業療法士1年目~3年目頃の手取り額は、160,000~210,000円程度(※通勤手当等含む)になると思います。
手取り額は一般的に、支給額合計の75%~85%程度といわれています。ですので、これから就活する方は、気になる求人の支給額合計に“0.8(80%)”を掛け算すると、手取り額を概算することができます。
筆者の周囲数名の情報のみがソースですが、手取り額が200,000円を超える病院・施設の特徴は、待遇がよい、残業している、業務が過密などが挙げられます。
手当は?
上記では、手当額の幅を大きく示しました。
手当に関しては、病院・施設によってバラバラなのが実際です。
例えば基本給は160,000円程度と低めだけれども、手当は60,000円くらい出る。あるいは、基本給が220,000円程度だけれども、手当は全然出ない、などが求人によってあります。
家賃手当も出るところ・出ないところ、通勤手当は上限が設定されているところ、付加価値的に皆勤手当・冬季の燃料手当などが設定されているところなど、手当の組み合わせは様々です。
また、作業療法士などの専門職特有かと思いますが、技能手当・職務手当といった名目の額が大きい場合もあります。この手当は嬉しいようで、微妙な側面もあります。それは後述のボーナスで説明を加えます。
就活の際は、手当と基本給の総額で考えることが大切といえそうです。
ボーナスは?
ボーナスは、2ヵ月分~5ヵ月分が一般的かと思います。
筆者の周囲などで一番集中したのは、基本給の3ヵ月分~4ヵ月分でした。そして支給月は夏の6月〜7月と冬の12月の計2回がほとんどでした。例えば、夏に1.5ヵ月分支給・冬に2.5ヵ月分支給で計4ヵ月分支給などです。
つまり、基本給を180,000円と仮定したならば、3ヵ月分支給で年に540,000円のボーナス。4か月分支給で720,000円になります。これが5ヵ月分支給になると900,000円にもなりますので、なかなかの額ですね。
さきほど、技能手当・職務手当の話を述べましたが、ここで基本給と手当のトリックが起こるわけです。
それはつまり、ボーナスは基本給に掛け算されますので、手当が高くても手当分はボーナスに反映されないことです。
病院・施設によっては、高めに設定されることが多い技能手当・職務手当ですが、ボーナスの側面からみると基本給に含んでほしい項目といえそうです。
ボーナスの計算の際には、手当を除いた基本給と何ヵ月分支給かの情報が大切といえます。
そのほか、基本給が高いけどボーナスは少ない。基本給は低いけどボーナスは多いなど、病院・施設によって様々です。
おわりに
本記事では、20代作業療法士の給料の実際について紹介しました。
本記事の給料モデルは、あくまでも筆者の居住地である北海道の場合であり、病院・施設勤務の1年目~3年目作業療法士の話を参考にしています。
訪問の作業療法はもう少し給料がよい場合があったり、福祉領域では給料が低めに設定されていることもあったり、また地域差などもありますから、本記事はあくまでも一つの参考としていただけたら幸いです。
20代前半作業療法士の給料は、基本給、手当、ボーナスなどバラつきもありますが、税込年収は300万円~380万円程度、月の手取り額は16万円~21万円程度が筆者周囲の状況でした。
最後まで記事をお読みいただきありがとうございました。
では、また。